筆者は煙草を吸わないが、Zippoのライターが好きである。あの形状、カシャンと開け閉めする音。しかし、好きなものの煙草を生まれてこの方一本も吸ったことがないし吸おうとも思わないので、Zippoライターを買う理由が無いし買っても使い道がなかった。だが、昨年から冬季はほぼ毎日使う事になった。
昨年、何がきっかけだったかは忘れたが、Zippoハンディウォーマーを購入した。一昨年も見かけたが少し気になっていたもののスルーしていた製品である。元々はハクキンカイロと言う国産の優れた製品で、90年も前から存在するらしい。知っている人は知っている製品らしいが、筆者はつい最近この製品の存在を知った。最近多くのホームセンターで見かけるが、最近普及しだしたのか以前から売られていて気付かなかったのかはわからない。非常に良い製品なので、もっと普及していても良いのにと思う。
さて、このZippoハンディウォーマーことハクキンカイロであるが、何かというとベンジンを燃料として発熱するカイロである。発熱の時間の調整や発熱温度の調整ができ、長ければ丸2日使い続ける事ができる。ランニングコストも使い捨てカイロと同程度で、なにより使っていて楽しい製品である。
Zippo版のハクキンカイロであるが、Amazon等で売られているZippo版ハクキンカイロには輸入版と国内版の二種類がある。輸入版は黒や柄入りがあるが、出来や性能は国内版と全く違う。Zippo以外にもハクキンカイロ類似品は存在するが、特に火口と呼ばれる発熱する部分が性能に大きく影響するので、本家のハクキンカイロの火口が使えるタイプが良い。
とりあえず筆者的にはデザインや性能から国内版ZippoハンディウォーマーとPeacock火口の組み合わせがおすすめである。デザインを気にしないのであれば本家ハクキンカイロが良いと思う。
Zippo輸入版と国内版(銀色)を比較すると、出来栄えも国内版が良い(接着部分など)と言うこともあるが、発熱する口の部分が全く形状が異なっている。
この火口であるが、国内版Zippoも性能は悪くないがハクキンカイロ純正のPeacock火口が一番性能が良い。性能が良いというのは、最初に発熱を開始させるためにライターであぶるのだが、これがすぐに発熱開始するか、どれくらい発熱するかである。
輸入版は酷く、国内版ZippoやPeacock火口はライターで数秒もあぶればすぐに発熱開始するのに対し、輸入版は下手すると数分かかる。朝の出勤前にカイロを準備しようと思うと、この数分はかなりイライラする。また、発熱も国内版はむき出しの状態だと持てないくらい発熱するのに対し、輸入版はほんのり暖かい程度の時もある。とりあえず輸入版にもPeacockの火口を付ける事は可能だが、口のサイズが異なるのでちょっとした振動で外れてしまう可能性がある。一度口が外れてしまうと、再度ライターであぶる必要があるので厄介である。
もう一つ輸入版と国内版で違いがあり、国内版は口が開いており中の綿を交換できるのに対し、輸入版は口に格子がついており中の綿を交換する事が出来ない。
さて、使い方であるが、中の綿にベンジンを注入する。ベンジンはカイロ用ベンジンを使用する。使用するベンジンによって発熱具合や臭いが異なり、筆者は安価で発熱が良く臭いも少ないエビスベンジンを昨年ケースで購入して使用している。
綿に含ませるための注入器も付属でついてくるが、これは使いづらいので筆者はオリーブオイルの空き瓶にエビスベンジンを移し替え、口を少し削り薬品にも使えるスポイトが入るようにした。これにより楽かつ好みの量のベンジンを注入できる。
ベンジンをあまり入れ過ぎると溢れたり、うまく発熱しなかったりする。一杯まで入れると丸2日持つので、普段は出勤前に準備し、夜中あたりに切れるよう調整している。
ベンジン注入後、ライターで火口のあたりを炙る。ガラスファイバーにプラチナが含まれており、これがベンジンと化学反応を起こすことで発熱するらしい。
ライターで炙るのは化学反応を開始させるためで、発熱はベンジンの発火によるものではなくプラチナとの科学反応で行われるらしい。化学反応が開始すると水蒸気が出るので、ちゃんと発熱が始まったかどうかはライターや蓋を火口に近づけて確認する事ができる。
化学反応の度合い、つまりは発熱量は火口がどれくらい空気に晒されているかにより、火口をずっと晒しているとガラスファイバーが赤くなってくる。
本体むき出しだと手で持てないくらい熱くなるので、普段は付属のフリースに入れて使う。
これでも熱い場合、アルミテープで穴を塞いで調整もできる。こうする事でベンジンをさらに長持ちさせる事も可能だ。
デフォルトのままだとベンジンの臭いも結構気になるので、筆者はさらに火口と本体の間に薄いゴムシートを切ったものをかましている。これにより臭いはほとんどしなくなり、ベンジンの持ちもさらに良くなった。
カイロの持ち歩きにはカイロを入れる腰ベルトを使う等の方法もあるが、筆者はストラップをつけ首から下げ、お腹のあたりに来るようにしている。上から上着を羽織れば、ぬくぬくだしお腹の調子も良い。
Zippoハンディウォーマーことハクキンカイロは、発熱が良く長持ちで使っていて楽しい製品である。国内版鏡面Zippoデザインも最高である。
煙草は吸わないがZippo好きな人にZippo関連グッズを買う理由も与えてくれる。持っていると便利な関連グッズとしては、旅行のお供に予備オイルホルダー。
夏季のライターの収納用にゼロハリ風ライターケース。
現在製品は出回っておらずヤフオクでちょくちょく出品されているが高価なため筆者は買っていないが気になっているカイロのオイル補充にも使用できるZippo オイルステーション。
などがある。
面白ガジェット好きな人には冬季の間楽しめて実用性もある、強くお勧めしたい製品である。
ZIPPO(ジッポー) ハンディーウォーマー&オイルセット ZHW-JF [HTRC 3]
恵美須薬品 特製カイロ用ベンジン エビスベンジン 500ml ポリ瓶入り
ZIPPOジッポー ギフトボックス ミニALトランクプレゼントボックス(Aタイプ)
急にごめんなさい!
この記事を見てハクキンカイロ使い始め、ゴムシート切り出しをやってみたいと思ったのですが、ゴムシートって溶けないんですか?
素材にもよると思いますが、この記事を書いた当時から3年使っていますが特に問題無く使えています。火口もゴムが溶けるほどまでは熱くならないかと。