最近Arduinoを使って電子工作で遊ぶことが多く、簡単に消費電力が測れそうなUSB簡易電流チェッカーを2種類購入した。
いずれもルートアールの製品で、黒い方がRT-USBVAC2、水色透明がRT-USBVATM。機能的に以下の特徴がある。
RT-USBVAC2
- 電圧、電流表示
- モード切替で電力(ワット)表示と積算電流、積算給電時間表示(秒単位)
- 10件のデータを記録
- データ通信には非対応
RT-USBVATM
- 電圧、電流、積算電流、積算給電時間表示(分単位)
- データ通信に対応
外観や造りはRT-USBVAC2がしっかりしており、綺麗。キャップも付属しており表示も見易い。メーカーホームページでもRT-RT-USBVATMの方は「中国製のため、本体に若干の汚れ・キズがある場合がございます。」と書かれているくらい、作りは少し雑である。筆者が購入した製品はディスプレイも少し斜めになっていた。
造りとしはRT-USBVAC2の方が良いが、こちらはデータ通信に対応していないためUSBメモリ等の周辺デバイスの消費電力を測りたい場合はRT-USBVATMを使う必要がある。(他にも類似製品は出ているが、とりあえずここではこの2種を比較。)
表示はRT-USBVAC2の方が大きく見易いが、mAhとワット、積算時間は切り替えないと確認出来ないためmAhと積算時間を小まめに確認したい場合はRT-USBVATMが一度に確認できて便利である。だが、RT-USBATMは分単位表示と、どちらも一長一短である。
さて、外観や機能の際は置いといて実際の測定能力はどうなのだろうか。
Arduinoで上記2種類とテスターで測定した場合でいくつかシールドを付けた状態で比較してみた。ちなみに連結させたりテスターをかましたりすると上手く測定できなかった。
まずはArduino単体。
テスター45mA程度、RT-USBVAC2は0.05A、RT-USBVATMは0.04A。ついでにSainsmartのArduino UNO互換品も計ってみたが43mAと同程度であった。
GPSシールド。
テスター107mA、RT-USBVAC2は0.11A、RT-USBVATMも0.11A。
WiFiシールド。
テスター155mA、RT-USBVAC2は0.15A、RT-USBVATMも0.15A。
LCDシールド。
テスター60mA、RT-USBVAC2は0.07A、RT-USBVATMは0.06A。まぁ誤差の範囲だろう。
Arduino MEGAと電子ペーパーシールドとRTCモジュールを接続した状態で、アイドル状態(ArduinoがSleep状態)で計測した場合。
テスター34mA、RT-USBVAC2は0.00A、RT-USBVATMは0.03A。
どうも、RT-USBVAC2は0.05A以下になると測定がうまくいかない様だ。Arduino MEGA単体でスリープした場合で測定してみた。
テスター27mA、RT-USBVATMは0.02A。RT-USBVATMの方は電流が低くても測定に問題なさそうである。。
結論として、造りはいまいちだが測定精度やデータ通信に対応している点、mAhや積算時間が一目で分かる点としてはRT-USBVATMがお勧めである。
低い電流の測定やデータ通信を行わず、mAhと積算時間を同時に確認しなくても良いのであればRT-USBVAC2が造りが良く画面も見易くワット表示や10件のデータ保持もあり、お勧めである。
さほど高いものでもないので、両方持っといて用途に合わせて使い分けるのが一番である。