Part 2からの続き。
メインボードの取り付け。こちらはArduinoとシールドの内容が一つになった一体型の基板。
電源のレギュレータやステッピングモーターのICは結構発熱し、通常ステッピングモーターIC用にヒートシンクが付属するのだが、本製品はヒートシンクが付属していなかったため手持ちのヒートシンクを貼り付けた。後で各所ヒートシンクを触ると結構熱くなっていたので、ヒートシンクは必ず貼り付けておいたほうが良さそうだ。
[GPG] 熱暴走対策にアルミ製ヒートシンク 9mm x 9mm x 4mm 10個セット
[GPG] 熱暴走対策にアルミ製ヒートシンク 14mm x 13mm x 6mm (10個)
[GPG] 熱暴走対策に銅製ヒートシンク 12mm x 13mm x 5mm (5個)
LCDパネルとメインボードを取り付け、PCとUSBケーブルで接続する。液晶パネルに表示が出たら、とりあえずなんらかのファームは書き込まれている。書き込まれていない場合、Merlin等のファームウェアを書き込む(今回ファームはどちらの業者もちゃんとソース提供してくれた)。Arduinoの環境やファームの書き込みについては割愛する。
ファーム書き込み後、ACアダプターを接続しステッピングモーターの電圧確認を行う。ステッピングモーターのコネクタ付近にA4988のドライバーICがあり、その隣あたりに電圧調整用の小さなボリューム(調整つまみ)がある。このボリュームが適正になっていないと、ステッピングモーターが動かなかったり脱調したり焼けて死んだりする。
電圧は、グラウンド(ACアダプターのマイナス)とボリュームつまみ自身をテスターでDC電圧を測定し確認する。電圧は使用するステッピングモーターにより異なる。この製品の場合、説明はどこにもなかったが約0.55Vに統一されていたので調整済みの様だ。もう一つの製品は1~1.5Vに調整する、の説明があり、1Vに調整してあった。後でステッピングモーターが動かない、酷いノイズがする、トルクが足りない、モーターの発熱が酷い場合等はここを調整しよう。
ボリュームは左回りで電圧降下、右回りで電圧上昇。普通の精密ドライバーで回す事も出来るが、ショートすると壊れるので電源を切った状態で回すか、調整用のセラミック製ドライバーを準備しておくと安心である。
基板に固定用プレートを取り付け、ビームに取り付ける。さらに、コネクタカバー用プレートをビームに取り付ける。ホットエンドのファンは先にコネクターを接続しておかないと、後から挿せなくなる。
各種配線をメインボードに挿していく。
フィラメント送り出し用のステッピングモーターの配線は、ビームの外側を這わせて、ホームセンターで売っている厚手スポンジシートを細切りにして固定した。
ステッピングモーターのXYZは、正面(にしたい辺)の左側がX、右側がY、奥側がZ位置となる。ステッピングモーターと同じ支柱上部に取り付けているエンドスイッチもXYZのスイッチに配線する。ステッピングモーターとスイッチのXYZが一致していないと、上限検知せず参事となるので注意。
ホットエンドのケーブル等もどんどん接続する。基板上のシルクに書かれているので間違える事はない。結束バンドも使って綺麗に配線しておこう。
ホットエンドのオートレベリング用のスイッチは、このボードの場合、3ピンコネクタで手前側2ピンがスイッチ用。
冷却ファンであるが、本基板の場合左上が常時通電のホットエンド冷却用。ネジターミナル側にもファンがあるが、こちらはソフトからオン・オフや強度を調整できるファン電源となっている。当初用途がわからなかったが、ソフト制御のファン電源はPLAのフィラメントの場合、冷却しながら造形すると綺麗に出来るらしく、造形中に必要に応じてフィラメントを冷却するためにファンを制御するらしい(最初のレイヤーは冷やさない、細かいパーツの造形時は良く冷やす等)。フィラメント冷却用のファンについては改造編を参考に。
液晶パネルを取り付ける。
ホットエンドとエクストルーダ(フィラメント送り出し装置)をテフロンチューブで繋ぐ。
好みでゴム足を貼っておく。
ホットエンドを上に押してみて、エンドスイッチがスムーズに入るか確認・調整しておく。
後はガラス台を乗せて、ハード面は完成である。
次はまだまだこれからが本番、調整である。その前に番外編。
私もMICROMAKEを購入しましたが、三ヶ月過ぎた頃一体型の基板が故障しました。同じ基盤を購入しようと検索してもみましたが売っているところを見つけられませんでした。しかたないので一般的なarduino基盤で動かそうとしましたがモーターの配線が逆だったりホットエンドに通電しなかったりと上手くいきませんでした。もし一体型の基板の販売されているサイトをご存知だったら教えていただけないでしょうか。