幻律

 幻律はWindows Mobile 5に対応したテーマファイルの作成・編集ソフトです。 Windows Mobile 5のテーマファイルを作成する事で、 自分の好みに合わせて壁紙や配色を調整する事ができます。 その日の気分や季節に合わせてテーマを変えてみると使い慣れたPDAも少し 新鮮な気分で使える事でしょう。

 幻律はWindows XP、Windows Mobile 5(以降WM5)両方のバージョンのソフトが 含まれており、デスクトップ上でもPDA上でも同じ操作でテーマを作成・編集する 事ができます。幻律では以下の強力な機能を持っています。

・SQVGA/VGA/QVGA/WVGA壁紙画像対応
・Portrait / Landscape個別に画像を割り当て可能
・Windows Mobile 5配色対応
・tskファイルの読み書き(既存テーマの編集)
・プレビューによる配色確認
・即時適用(WM5版)
・スクリーンショットによる画像取り込み(XP版)
・プレビュー画像の保存

既存のテーマファイルを自分好みに調整したり、新規にテーマファイルを作成する事が 出来ます。

SQVGAは240x240の解像度を勝手に名付けた物です。
EM-ONEでLandscape別画像のテーマを使用する場合は、幻律の「保存して適用」から設定しないと正しく動作しません。

さて、使い方を説明しましょう。

インストール

 ダウンロードしたファイルを解凍すると、インストールに必要なファイルが 展開されます。PDAをActive Syncで接続しInstallce.exeを実行します。 Installce.exeで上手くインストールできない場合CABファイルをPDAに CFカードやActiveSync等を使って転送します。 コピー後PDA上でファイルマネージャ等を使いコピーしたCABファイルを実行すれば 自動的にインストールが行われます。幻律はARM版のみ対応しています。

 nfthemeeditor_xp.exe、nfsendbt.exeはWindows XP版のソフトです。適当なフォルダにコピーし 実行して下さい(nfthemeditor_xp.exeとnfsendbt.exeは同じフォルダに入れてください)。ほとんどの操作はXP/WM5版共通です。

テーマファイルを扱う

 幻律では新規にテーマファイルを作成するか、既存のファイルを編集する事が出来ます。 既存のファイルを拓く場合はファイルメニューから「開く」を選択するか「リストから 開く」を選択します。リストから開く場合、XP版はexeと同じフォルダにあるtskファイル、 WM5版は\Windowsフォルダにあるtskファイルの一覧が表示されます。 XP版ではファイルのドラッグ&ドロップでも開く事が出来ます。

 

保存時、ファイルの「保存」を選択するとXP版はexeと同じフォルダ、WM5版は\Windowsフォルダ に保存されます。ファイル名にはテーマ名が使用されます。WM5版では保存して適用を選択すると すぐに編集中のテーマファイルが適用されます。作成したtskファイルはPDAの\windowsフォルダや My Documentsフォルダに保存しておく事でPDAのToday設定画面のテーマ一覧に表示・使用する 事が出来ます。

モード設定

 画面サイズに合わせてVGAモードが選択出来ます。ウィンドウ右上に現在のモードが表示されます。 モードを変更するには設定メニューからモードを選択します。

対象デバイスに合わせてモードを選択して下さい。RealVGA、RealWVGAはRealVGA化しているデバイス向けです。 通常はVGA、WVGAモードを選択して下さい。なお、EM-ONEはWVGAですが、Landscapeに別画像を使用する場合 OSのテーマ選択からは上手く適用できないため、幻律の「保存して適用」から適用して下さい。

画像の設定

 Today画面、スタートメニュー画面の画像を設定します。画像はVGAであれば640x640、 QVGAであれば320x320の画像を用意します。幻律ではPortraitとLandscape(横画面と縦画面) モードで個別の画像を割り当てる事が出来ます。つまり、Todayやスタートメニューの 背景画像を画面回転で別の画像に切り替える事が出来ます。

設定メニューから背景画像・スタートメニュー画像を選択し画像を指定するか、Windows XP版で あればドラッグ&ドロップもしくはスクリーンショットにより画像を取り込む事が出来ます。 スクリーンショットで範囲を指定する際、CTRLキーやSHIFTキーを押す事で範囲や位置を 調整する事が出来ます。

取り込んだ画像は大きければプレビュー画面をドラッグする事で位置調整が出来ます。また、右上の方向ボタンで 1ピクセルずつ調整したり、明るさを調整したり、ズームバーをドラッグする事で画像を縮小する事が出来ます。

既存のテーマファイルを編集する場合や、画像ファイルからテーマを作成する場合「画像調整」のチェックを オフにしておくと画像ファイルはオリジナルの状態のままテーマファイルが保存されます。 他の画像ツールで画像サイズや圧縮等調整している場合は「画像調整」のチェックをはずしておいてください。 「画像調整」にチェックをつけておくと幻律で設定している画像サイズ、圧縮でテーマファイルが作成されます。

背景画像を指定後、左上のリストから「スタートメニュー画像調整」を選択し、設定メニューの 別画像からコピーで背景画像を選択する事で画像及び位置をコピーする事が出来ます。

通常はPortrait/Landscapeに一つの画像が使用されますが、Landscapeに個別の画像を設定する 事でLandscape時に適した画像を設定する事が出来ます。

最終的にtskファイルに画像を保存する際幻律はjpgとして保存します。設定メニューの画像設定でJpeg品質を 下げる事でtskファイルのファイルサイズを抑える事が出来ますが、画質は落ちます。

必要であれば保存時の画像サイズや画像移動範囲の設定もここで行って下さい。ただし、設定を誤ると画像が切れて しまう可能性がありますので注意して下さい。

配色の設定

 配色を細かく設定する事が出来ます。左上のリストから配色を設定したい項目を選択し、 「この設定を指定する」にチェックをつけ下のバーをドラッグし配色の微調整を行います。 指定しない場合、OSが自動的に配色を割り当てます。

 

Windows Mobile 5ではBaseHueを指定しておけばその色を基本として他の配色が 自動的に設定されます。さらに細かく自分で配色したい場合調整して下さい。

RGB調整時、Blue右側にある色見本の四角をクリックするとカラーパレットが表示されます。

カスタムパレットの1〜5までは書く色を自由に設定し、好みの色を登録する事が出来ます。また、色をドラッグ する事によりコピーする事も出来ます。カスタムパレット1〜5では左上のGradationボタンを押す事で選択している 色のグラデーションパレットを自動で作成する事も出来ます。

カラーパレットの画面でリストから画像を選択すると、背景画像やスタートメニュー画像から色を選択する事が出来ます。

テーマ名を設定する

 テーマ名はファイル名として使用されます。また、Windows Mobile 5ではファイル名と 同じレジストリキーによる配色が指定できる項目があります。この為、ファイル名を変更すると 配色が動作しなくなる可能性がありますので、ファイル名を変更する場合テーマ名を変更して 下さい。

テーマ名は設定メニューの「テーマ名」で変更出来ます。また、同様に「作者名」も変更 出来ます。作者名は通常使用時表示される事はありません。

各設定の説明

 各画面右側に設定について簡単な説明が表示されます。文字が小さくて読みづらい場合は  説明をタップするとダイアログで内容が表示されます。

最後に

 Windows Mobile 5にはテーマファイルのサポートにより、自分好みの壁紙や配色を 設定し、PDAに自分の個性を持たせる事が出来ます。しかし、せっかくの機能なのに テーマファイルを作成するツールがあまり出ておらず、作成するにもPCが必要で あったり英語版であったりとハードルが高くなかなか難しいものでした。

私もある日、テーマファイルを作ってみようと思いテーマファイル作成ツールを 探してみましたがなかなか良い物が無く、特にWindows Mobile 5にちゃんと 対応したツールはありませんでした。

無いなら作ってしまおう。と言う事で幻律の開発にとりかかりました。しかし、 なかなかテーマに関する技術的な情報が無く、今でも配色のキーに関する情報が 不足している状態です。もっとOSを普及させたいのなら、こういった技術情報の 公開にもマイクロソフトさんに取り組んでもらいたいものです。
WM5上でもtskファイルを扱えるよう、tskファイル(実際はcabファイル)や設定 ファイルの構造体も自力で読み書き出来る様資料を探したましたが、こちらも なかなか良い資料が見つからず私の推測でプログラムを組んでいる部分も多数 あったりします。この為、どんな不具合が埋もれているかわからなかったりします(^-^;;

幻律によって少しでもユーザーが自分好みのPDAにカスタマイズし、より愛着を持って 使って頂けたら幸いです。

色々アイデアを練って機能を追加したりしていますが、作者一人では考え方に 限界がありますので、意見や感想等あれば是非掲示板ででもメールででも言ってください。 また、バグ報告もできるだけお願いします。バグが出ても報告が無いと、 分からない事が多いのです。Webを巡回していてユーザーサイトの日記等で 「ここが動かない」とか「こうだったら良いのに」と書かれているのを見かけますが、そう 言ってくれれば良いのに、と思う事が多々あります。気まぐれな作者ですので言ったから 必ず治す、とは限りませんが・・・(^^;
筆不精なのでメールの返信が遅れたり忘れたりしますが、ユーザーからのメールはすべて 目を通していますので。

 快適なもばいる生活を目指してがんばりましょう。

 

ねふぁ

Special Thanx to all the people who supports software development.


質問・意見等ありましたらいーめーるまでお気軽に連絡下さい。